光と影 2011 10 1

 今日のニュースでは、
「9月のユーロ圏17か国の消費者物価上昇率(速報)が、
前年同月比3.0%と前月から0.5ポイント拡大した」とあります。
(日本経済新聞Web刊)
 日本では、消費者物価は、それほど上昇していません。
資源が乏しく、輸入大国の日本の場合は、
おそらく円高で物価上昇が抑制されていると思います。
庶民の間では、「円高になったから輸入品が安くなるはずなのに、
安くなっていない」という不満がありますが、
現状では、価格の上昇を円高で相殺しているという状況でしょう。
 これで通貨が弱くなると、つまり円安になると、
消費者物価が、大きく上昇する可能性があります。
 庶民の所得が増えない状態で、物価上昇となると、
政治に対する不満が高まるでしょう。
世界を見渡せば、このような状態になっている国が多い。
 世界の物価上昇の原因は、
短期的には、アメリカが洪水のようにドルを供給したことにありますが、
長期的には、新興国の経済的な発展です。
 何度も書いていますが、
「人口13億人の中国が欧米人のような生活を望む時、世界はどうなるか」、
さらに、「人口12億人のインドも欧米人のような生活を望む時」という状態です。
 つまり、資源価格も食糧価格も、
不景気で一時的に下がることがあっても、
長期的には、上昇を続けるでしょう。
 世界の人口は、現在、70億人です。
これが100億人になる日が来るでしょう。
 通貨が弱い国の将来は、厳しいと言えます。
だからと言って、利上げは、できないでしょう。
利上げをすれば、一時的に通貨は強くなりますが、
経済は弱くなります。



















































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